朝礼(本日の要点)
- 計算は必ず「=」から始めます
- 四則演算とかっこ ( ) の基本を押さえます
- セル参照(A1+B1)で自動更新を体験します
- SUM/AutoSUM(Alt+=)で素早く合計します
- エラーの原因と直し方を覚えて安心します
はじめに
こんにちは、PCスキル工場のHiroです。
「2+2 と打ったのに計算されない」。
そんな経験はありませんか。
Excelでは、計算式の先頭に =(イコール) を付けるのがお約束なんです。
今日は、数字の入れ方と計算の基本を、ゆっくり整理していきますね。
つまずきやすい所も先に学んでおきましょう。
知っておくだけで、後の混乱をぐっと防げますよ。
この記事では、基本の流れをやさしく解説します。
検索から何度でも戻れるよう、図解と手順を残しました。
まずはブログで土台を作りましょう。
応用編や練習問題はnoteで詳しく扱っています。
※この記事ではWindows OSを利用しております。

1. 基本の使い方
1-1 計算は「=」から
計算は =(イコール) から始めます。
これは「今から計算しますよ」という合図です。
次の例で、動きを確かめてみましょう。
=2+2(足し算)=10-3(引き算)=4*5(掛け算。×ではなく * を使います)=20/4(割り算。÷ではなく / を使います)
計算の順序は、算数と同じです。
掛け算・割り算を先に、その後で足し算・引き算を計算します。
順序を変えたいときは かっこ ( ) を使いましょう。
例えば、=2+3*4 は 14 になります(3×4=12、それに2を足して14)。
=(2+3)*4 は 20 になります(かっこの中を先に計算して5、それに4を掛けて20)。
最初は戸惑うかもしれませんが、何度か試すうちに慣れていきますよ。
1-2 セル参照は、Excelの便利な心臓部
=10+20 と書くと、値が固定されます。
これだと、数字を変えたいときに式を書き直す必要があります。
一方、=A1+B1 と書くと、セル(マス目)の値を参照します。
A1やB1の数字を変えると、結果も自動で変わるんです。
これがExcelの便利な魔法です。
考え方のコツを覚えておきましょう。
数字は表のセル(マス目)に置きます。
計算式は、セルの住所(A1、B1など)で指定します。
この方法を使えば、後で数字を修正するときがとても楽になりますよ。
家計簿で収入を修正したら、合計も自動で直る。
これを体験すると、「ああ、便利!」と実感できるはずです。
1-3 SUM関数とAutoSUM(Alt+=)
たくさんの数字を足すとき、=A1+A2+A3... と全部書くのは大変ですよね。
そんなときは =SUM(A1:A10) と書きます。
これで、A1からA10までの数字を、まとめて合計できます。
SUM関数(サム関数)は「合計を出す」という意味の便利な機能です。
もっと速い方法があります。
それが AutoSUM(オートサム) です。
手順はとても簡単です。
- 合計を出したいセルを選びます
- Alt+= を押します(または ホーム/数式 タブの Σ ボタンをクリック)
- 自動で範囲が選ばれるので、合っていれば Enter を押すだけ
学習のコツをお伝えしますね。
最初は AutoSUM を使って、「できた!」という成功体験を積みましょう。
慣れてきたら、手入力のSUM関数も覚えていけば大丈夫です。
焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう。
1-4 単位は「表示形式」で付ける
これは、実はとても大切なポイントです。
セルに 1,000円 や 5cm と直接入力しないでください。
セルには数値だけを入れます(例:1000)。
「円」や「cm」は、セルの書式設定という機能で表示させます。
なぜこうするの?
文字と数字が混ざると、Excelが「これは数字じゃない」と判断してしまいます。
すると、計算で不具合が出てしまうんです。
入力は数値、表示は書式。
この分け方を覚えておくと、後々のトラブルを防げますよ。
最初は少し面倒に感じるかもしれませんが、これがExcelを快適に使うコツなんです。
2. よくある失敗と、やさしい解決方法
ここからは、初心者の方がよくつまずくポイントを見ていきます。
「あ、これ私も経験ある!」というものがあるかもしれませんね。
一つずつ、落ち着いて確認していきましょう。
失敗1:式が見えたままで計算されない
どんな症状?
=A1+B1 とセルに表示されたまま、答えが出ません。
原因は次の3つです
- セルの表示形式が「文字列」になっている
- 先頭の
=を入れ忘れた - 「数式の表示」モードがONになっている
解決方法です
- ホーム タブ → 表示形式 を 標準 に変更します
- セルをダブルクリックして、もう一度 Enter を押します
- 先頭に
=を付け直します - 数式 タブ → 数式の表示 ボタンをクリックして、OFFにします
一つずつ試してみてくださいね。
失敗2:数字を変えても結果が更新されない
どんな症状?
A1の数字を変えても、計算結果が変わりません。
原因
計算方法が手動になっています。
通常は「自動」なのですが、何かの拍子に変わってしまうことがあるんです。
解決方法
数式 タブ → 計算方法の設定 → 自動 を選びます。
これで、入力のたびに自動で再計算されるようになります。
安心してくださいね。
失敗3:合計が0になる、または一部しか足されない
どんな症状?
SUMで合計すると0になる。
または、一部の数字だけ合計されます。
原因
数字が文字列(もじれつ=文字として扱われる形式)で入力されています。
見分け方:セルの中で数字が左寄せになっている。セルの隅に緑の三角マークがある。
解決方法です
一つずつ直す場合
- 緑の「!」マークをクリックします
- 数値に変換 を選びます
まとめて直す場合
- 範囲を選びます
- データ タブ → 区切り位置 → そのまま 完了 を押します
どちらの方法でも大丈夫です。
やりやすい方を選んでくださいね。
失敗4:#VALUE! が出る
どんな症状?
計算結果の場所に #VALUE! と表示されます。
これはエラーメッセージの一つです。
原因
計算しようとしたセルに、文字が混ざっています。
例えば「-」「なし」「欠席」などの文字列が入っている場合です。
解決方法です
- 文字が入っているセルを探します
- その文字を削除するか、数値に直します
- または、
+での計算ではなく SUM関数 を使います(SUM関数は文字を無視して計算してくれることがあります)
少し手間ですが、落ち着いて対処すれば大丈夫ですよ。
失敗5:#NAME? が出る
どんな症状?
計算結果の場所に #NAME? と表示されます。
原因
関数名のスペル(綴り)を間違えています。
例:=SUMM(A1:A5) のように、Mが一つ多い。
解決方法
数式バー(画面上部の入力欄)で綴りを確認します。
正しくは =SUM(...) です。
Excelは入力途中に候補を表示してくれるので、それを参考にするのもおすすめです。
タイプミスは誰にでもあります。
慌てず直せば大丈夫ですよ。
失敗6:電卓と合計が合わない
どんな症状?
画面には「10」と「10」と表示されているのに、合計が「21」になります。
電卓で計算すると「20」なのに、なぜ?
原因
小数点以下の数字が隠れています。
実際は「10.4」と「10.7」なのに、表示設定で小数点が見えなくなっているんです。
解決方法
ホーム タブ → 小数点以下の表示桁数を増やす ボタン(.0 と .00 のマーク)を押します。
隠れていた小数点が見えるようになります。
大切なこと
計算自体は正しいんです。
ただ、見え方が調整されているだけ。
これを知っておくと、混乱せずに済みますね。
3. まとめ(大切なポイントをもう一度)
今日学んだ基本の流れを、もう一度おさらいしましょう。
計算の基本
- 「=」で開始する → セル参照を使う → SUM/AutoSUMで合計
入力のコツ
- 数字だけをセルに入れる。単位は書式設定で表示する
困ったときのチェックリスト
- セルの表示形式は 標準 になっていますか?
- 計算方法は 自動 になっていますか?
- 文字列として入力された数値はありませんか?
- 関数名のスペルは合っていますか?
- 小数点が隠れていませんか?
このチェックリストを覚えておくだけで、ほとんどの問題は自分で解決できるようになります。
焦らず、一つずつ確認していけば大丈夫ですよ。
終礼(本日のまとめ)
お疲れさまでした。今日もよく頑張りましたね。
今日のポイントをおさらいします
- =(イコール) は計算の合図です。忘れずに付けましょう
- かっこ ( ) を使えば、計算の順序を自分で決められます
- セル参照 を使うと、元のデータを修正するだけで結果が自動更新されます
- 合計は SUM関数 や AutoSUM(Alt+=) が最速です
- 困ったときは、設定を点検しましょう
確認する項目
- 表示形式
- 計算方法
- 文字列として入力された数値
- 関数名のスペル
- 小数点の表示


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