朝礼(本日の要点)
- 移動=切り取り→貼り付け(元は消える)/コピー=複製(元は残る)
- ショートカット:Ctrl+X/C/V、失敗したら Ctrl+Z。
- ドラッグの使い分け:
通常=移動/Ctrl+ドラッグ=コピー/Shift+ドラッグ=挿入/Ctrl+Shift=挿入してコピー。 - フィルハンドル:コピー&連番作成、ダブルクリックで一気に最終行まで。
- 形式を選択して貼り付け(Ctrl+Alt+V):
値/数式/書式/列幅/行列入替/空白セルを無視/演算を選べる。 - 数式参照:相対・絶対($)・複合を理解。F4で切替。
- フィルター時は Alt+; で可視セルのみをコピー。
はじめに
こんにちは、PCスキル工場のHiroです。
「セルの移動とコピー」は、Excel作業の時短の土台です。
※この記事ではWindows OSを利用しております。
1. 移動とコピーの違い
- 移動(切り取り→貼り付け):元の場所からなくなる。
- 他セルの参照式は、新しい場所へ自動追従することが多い。
- コピー(コピー→貼り付け):元の場所に残す+新しい場所に複製。
- 数式をコピーすると、相対参照はズレる/$付きは固定。
2. 基本の3操作(リボン&ショートカット)
- 切り取り:Ctrl+X
- コピー:Ctrl+C
- 貼り付け:Ctrl+V
- 元に戻す:Ctrl+Z
コツ:慣れたらショートカット中心に。手をマウスへ移す回数が減るほど速くなります。
3. ドラッグ&ドロップ(マウス派の必須ワザ)
- 範囲を選択 → 境界線上でポインタが十字矢印に。
- そのままドラッグ=移動(上書きに注意⚠)。
- Ctrl+ドラッグ=コピー(ポインタに+表示)。
- Shift+ドラッグ=挿入して移動(差し込み線が出る:上書きしない)。
- Ctrl+Shift+ドラッグ=挿入してコピー。
重要:キーはマウスを先に離し、次にキーを離すと失敗しにくい。
4. フィルハンドル(右下の小さな四角)
- ドラッグ:内容や数式をコピー(相対参照は自動調整)。
- 連続データ:
1,2
と入れてドラッグで 3,4,5…/Jan
→ Feb, Mar… - ダブルクリック:隣列にデータが続いていれば、最終行まで一気に下方向にコピー。
5. 「形式を選択して貼り付け」(Ctrl+Alt+V)
コピー後に開いて、貼り付け内容を精密に指定できます。
まずはこの6つを覚えればOK。
目的 | 選ぶもの | 内容 |
---|---|---|
値だけにする | 値(V) | 関数の結果を“固定”して軽くする・共有時に式を隠す |
式だけ移す | 数式(F) | ロジックだけ別の場所へ。書式は現地のまま |
見た目だけ | 書式(T) | ヘッダーのデザインを横展開 |
横↔縦変換 | 行列入替(E) | 横並びの月データを縦に直す等 |
列幅を揃える | 列幅(W) | #####表示や詰まりを一発で解消 |
空白は上書きしない | 空白セルを無視 | 既存値を残しつつ新リストで更新 |
- 便利ワザ:演算(加算・乗算など)で、範囲に一括で+10や×1.05 も可能。
6. 数式参照の基礎(F4で$切替)
- 相対:A1(コピーでズレる)
- 絶対:$A$1(どこへコピーしても固定)
- 複合:A$1/$A1(行だけ・列だけ固定)
- F4:A1 → $A$1 → A$1 → $A1 → … の順に切替。
例 =A1+B1
を1行下へコピー →=A2+B2
=A1*$Z$1
を下へコピー →=A2*$Z$1
(税率は固定)
7. 範囲選択のコツ(正確=時短)
- 大きな範囲:開始セル→Shift+クリックで終点セル。
- 行/列丸ごと:行=Shift+Space/列=Ctrl+Space。
- データ端まで一気に:Ctrl+矢印/選択拡張は Ctrl+Shift+矢印。
- 可視セルのみ(フィルター中のコピペ必須):Alt+; → コピー。
8. よくあるミスと回避
- 上書き事故(最頻出⚠):
- 目的が差し込みならShift+ドラッグを使う。
- 迷ったらCtrl+Zを即押し。
- 結合セルのトラブル:
- データ範囲では結合を避ける。見た目は「選択範囲で中央」で代替。
- #REF!エラー:
- 参照ズレ・参照先削除が原因。コピー後は数式バーで確認、固定はF4。
9. 3分ドリル
- A2:A10に数値入力、B1に税率 1.05。
- C2に
=A2*$B$1
を作成し、フィルハンドルで下へ。 - C列を選択→Ctrl+C→Ctrl+Alt+V→V(値)で固定。
- A2:C2をCtrl+Shift+ドラッグで上に挿入してコピー。
- D1に
Jan
と入れて右へフィル(月名が並べばOK)。
終礼(本日のまとめ)
- Ctrl+X/C/V & Ctrl+Z を“体で覚える”。
- ドラッグ×Ctrl/Shiftを使い分け、上書き事故ゼロを徹底。
- Ctrl+Alt+Vで「値」「書式」「行列入替」を即指定。
- F4で$固定、コピー後は参照チェックを習慣化。
- フィルター中は Alt+;、表内の結合セルは避ける。
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