入力規則でドロップダウンリスト作成
はじめに:なぜ必要?
データ入力で、人によって入力内容がバラバラだと後で集計できず困ります。ドロップダウンリストは、入力ミスを防ぎ、データをきれいにするための便利な道具です。その効果を体験してみましょう。
体験:入力ミスで集計できない!
「営業部」の人数を正しく数えられるのはどちらでしょう?
▼ バラバラ入力
- 営業部
- 営業
- 総務部
- 人事
- 営業部 (スペース付き)
「営業部」の人数
1人
▼ ドロップダウン入力
- 営業部
- 営業部
- 総務部
- 人事部
- 開発部
「営業部」の人数
2人
基本の作り方
ドロップダウンリストの作り方はとても簡単です。基本の2つの方法を、ボタンを押して試してみましょう。
方法1:手軽な「直接入力」
リストの項目が少ない場合に便利な方法です。「はい,いいえ」のように、選択肢を直接書き込みます。
操作イメージ
「元の値」に `はい,いいえ,該当なし` とカンマで区切って入力するだけです。
方法2:便利な「セル範囲の参照」【おすすめ】
リストの項目が多い場合や、後で変更したい場合に最適な方法です。あらかじめ作ったリストの範囲を選びます。
参照するリスト
- 営業部
- 総務部
- 人事部
操作イメージ
「元の値」で、左のリストが入力されたセル範囲を選択します。
便利な応用ワザ
基本を覚えたら、次はもっと便利な応用ワザです。「自動で増えるリスト」や「連動するリスト」の作り方を見てみましょう。
自動で項目が増えるリスト
Excelの「テーブル」機能を使えば、元のリストに項目を追加するだけで、ドロップダウンリストも自動で更新されます。
やってみよう!
下のボタンを押して「広報部」を追加し、右のリストが変わるか見てみましょう。
部署名 |
---|
営業部 |
総務部 |
人事部 |
結果の確認
リストが自動で更新されましたか?
連動するリスト
1つ目の選択肢によって、2つ目のリスト内容が変わる便利なリストです。「地方」を選ぶと「都道府県」が変わる例を見てみましょう。
連動リストを体験
仕組みの解説
これは「名前の定義」と`INDIRECT`という関数を使っています。「関東」を選ぶと、「関東」という名前が付いたリストを自動で呼び出す仕組みです。
親切なエラー表示
もし間違った値が入力されたとき、どんなエラーを出すかを設定できます。データの重要さによって3つのスタイルを使い分けましょう。
エラー表示のスタイルを試してみよう
リストにない値を入力しようとした時の反応を、3つのスタイルから選べます。ボタンを押して違いを体験してください。
停止
間違った入力を絶対に許可しません。
【用途】商品コードなど、絶対に間違えられないデータに。
注意
警告を出しますが、許可すれば入力できます。
【用途】例外的な入力を、確認の上で許可したい時に。
情報
お知らせするだけで、入力は止めません。
【用途】あくまで推奨リストとして使ってほしい時に。
困ったときは
ドロップダウンリストでよくある質問と、その解決方法をまとめました。
Q1: リストの矢印(▼)が出ません!
「データの入力規則」の設定で、「ドロップダウン リストから選択する」にチェックが入っているか確認してください。これが一番多い原因です。
Q2: リストに項目を追加しても反映されません。
元のリストを「テーブル」機能で作成するのがおすすめです。「応用ワザ」で紹介した方法を使えば、項目を追加するだけで自動でリストに反映されます。
Q3: 「元の値はエラー」と表示されます。
「連動するリスト」を作っている場合、最初のリストが空欄だとこの表示が出ますが、正常なので「はい」を押して進んでください。問題ありません。
コメント