AVERAGE関数の使い方
平均がわかれば、データがもっと面白くなる!
テストの平均点や、毎月の家計簿の平均支出など、
私たちの身の回りには「平均」がたくさんあります。
このページでは、Excelの平均計算を、
実際にさわって試しながら楽しく学べます。
むずかしいことはありません。
一緒にデータの見方を学び、Excelと仲良くなりましょう。
まずはじめに:関数の使い分け早見表
これから学ぶ関数の特徴を一覧にまとめました。
どの関数をいつ使えばよいか、最初に全体像を掴んでおきましょう。
関数名 | こんな時に使う | 簡単な書き方 (構文) | ポイント |
---|---|---|---|
AVERAGE | 単純に数字の平均を出したいとき。 | =AVERAGE(範囲) |
文字や空白は無視されます。一番よく使う基本の関数です。 |
AVERAGEA | 文字を「0」として平均計算に含めたい特殊な場合。 | =AVERAGEA(範囲) |
意図せず平均が下がることがあるので、注意して使いましょう。 |
AVERAGEIF | 「1つだけ」条件を決めて平均を出したいとき。 | =AVERAGEIF(条件範囲, 条件, 平均範囲) |
引数の順番に注意が必要です。 |
AVERAGEIFS | 「2つ以上」の条件をすべて満たすものの平均を出したいとき。 | =AVERAGEIFS(平均範囲, 条件範囲1, 条件1, ...) |
最初に平均を出す範囲を指定します。条件が1つでも使えるので、迷ったらこれを使うのがおすすめです。 |
IFERROR | エラー表示を、分かりやすいメッセージに変えたいとき。 | =IFERROR(計算式, エラー時の値) |
他の関数と組み合わせることで、表が見やすくなります。 |
Part 1: まずは基本から!AVERAGE関数の使い方
一番やさしい`AVERAGE`関数の使い方です。
下のデータが用意されています。「平均を計算する」ボタンを押して、
Excelがどのように計算するか見てみましょう。
数字の入ったセルに色がつくのに注目してください。
計算の結果:
Excelでの書き方 (数式):
Part 2: 2つの関数をくらべてみよう
`AVERAGE`と`AVERAGEA`、よく似た2つの関数があります。
`AVERAGE`は数字だけを計算しますが、`AVERAGEA`は「文字を0」「TRUEを1」として数えます。
この違いが結果にどう影響するか、下のボタンで確かめてみましょう。
もとになるデータ
セル | 値 | 種類 |
---|---|---|
A2 | 100 | 数字 |
A3 | 50 | 数字 |
A4 | 0 | 数字 (ゼロ) |
A5 | 欠席 | 文字 |
A6 | 空っぽ | |
A7 | TRUE | 論理値 |
計算した結果
AVERAGEの場合
計算の考え方: (100 + 50 + 0) ÷ 3
AVERAGEAの場合
計算の考え方: (100 + 50 + 0 + 0 + 1) ÷ 5
Part 3: 「条件」を決めて平均を計算しよう
データ分析が本当に面白くなるのは、条件を付けて計算するときです。
「商品」や「地域」を選んで、条件に合うデータだけの平均を見てみましょう。
表やグラフがパッと変わる様子を楽しんでください。
フィルター条件
平均売上:
Excelでの書き方:
売上データ
商品 | 地域 | 売上 |
---|
地域ごとの平均売上グラフ
Part 4: エラーが出たときの対処法
条件に合うデータが一つもないと、`#DIV/0!`というエラー表示が出ます。
これは「ゼロで割り算できません」という意味です。
`IFERROR`という関数を使うと、このエラーを分かりやすい言葉に変えられます。
例:存在しない「商品D」の平均を計算してみます。
Excelでの書き方:
表示される結果:
Part 5: もっと便利に!プロの技と時短のコツ
Excelの便利な機能と組み合わせると、平均の計算がもっと楽になります。
知っていると便利な3つのコツを紹介します。
1. 計算が早くなる時短のコツ
ステータスバー: セルを選ぶだけで、Excel画面右下に平均や合計が自動で表示されます。ちょっと確認したいときに便利です。
オートSUM: 「数式」タブの「オートSUM」`▼`から「平均」を選ぶと、`=AVERAGE()`が自動で入ります。
2. 「名前」を付けて数式を分かりやすく
セル範囲に「月次売上」のような名前を付けられます。`=AVERAGE(B2:B100)` のような数式が、`=AVERAGE(月次売上)` のように、ぱっと見て意味がわかるようになります。
3. 「色」を付けてデータを分かりやすく
「条件付き書式」という機能を使えば、平均より低い値に自動で色を塗る、といったことができます。データの特徴が一目でわかるようになります。
売上一覧 (平均は150)
平均より低い数字に色が付きます。
最後のまとめ:関数の使い分け早見表
これまでに学んだ関数の特徴を一覧にまとめました。
どの関数をいつ使えばよいか、この表で確認しましょう。
関数名 | こんな時に使う | 簡単な書き方 (構文) | ポイント |
---|---|---|---|
AVERAGE | 単純に数字の平均を出したいとき。 | =AVERAGE(範囲) |
文字や空白は無視されます。一番よく使う基本の関数です。 |
AVERAGEA | 文字を「0」として平均計算に含めたい特殊な場合。 | =AVERAGEA(範囲) |
意図せず平均が下がることがあるので、注意して使いましょう。 |
AVERAGEIF | 「1つだけ」条件を決めて平均を出したいとき。 | =AVERAGEIF(条件範囲, 条件, 平均範囲) |
引数の順番に注意が必要です。 |
AVERAGEIFS | 「2つ以上」の条件をすべて満たすものの平均を出したいとき。 | =AVERAGEIFS(平均範囲, 条件範囲1, 条件1, ...) |
最初に平均を出す範囲を指定します。条件が1つでも使えるので、迷ったらこれを使うのがおすすめです。 |
IFERROR | エラー表示を、分かりやすいメッセージに変えたいとき。 | =IFERROR(計算式, エラー時の値) |
他の関数と組み合わせることで、表が見やすくなります。 |
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