第3章-2 AVERAGE関数の使い方

Excel
【初心者向け】さわって学ぶExcelのAVERAGE関数

平均がわかれば、データがもっと面白くなる!

テストの平均点や、毎月の家計簿の平均支出など、
私たちの身の回りには「平均」がたくさんあります。

このページでは、Excelの平均計算を、
実際にさわって試しながら楽しく学べます。

むずかしいことはありません。
一緒にデータの見方を学び、Excelと仲良くなりましょう。

まずはじめに:関数の使い分け早見表

これから学ぶ関数の特徴を一覧にまとめました。
どの関数をいつ使えばよいか、最初に全体像を掴んでおきましょう。

関数名 こんな時に使う 簡単な書き方 (構文) ポイント
AVERAGE 単純に数字の平均を出したいとき。 =AVERAGE(範囲) 文字や空白は無視されます。一番よく使う基本の関数です。
AVERAGEA 文字を「0」として平均計算に含めたい特殊な場合。 =AVERAGEA(範囲) 意図せず平均が下がることがあるので、注意して使いましょう。
AVERAGEIF 「1つだけ」条件を決めて平均を出したいとき。 =AVERAGEIF(条件範囲, 条件, 平均範囲) 引数の順番に注意が必要です。
AVERAGEIFS 「2つ以上」の条件をすべて満たすものの平均を出したいとき。 =AVERAGEIFS(平均範囲, 条件範囲1, 条件1, ...) 最初に平均を出す範囲を指定します。条件が1つでも使えるので、迷ったらこれを使うのがおすすめです。
IFERROR エラー表示を、分かりやすいメッセージに変えたいとき。 =IFERROR(計算式, エラー時の値) 他の関数と組み合わせることで、表が見やすくなります。

Part 1: まずは基本から!AVERAGE関数の使い方

一番やさしい`AVERAGE`関数の使い方です。
下のデータが用意されています。「平均を計算する」ボタンを押して、
Excelがどのように計算するか見てみましょう。
数字の入ったセルに色がつくのに注目してください。

100
200
150
300
文字は無視

計算の結果:

---

Excelでの書き方 (数式):

=AVERAGE(...)

Part 2: 2つの関数をくらべてみよう

`AVERAGE`と`AVERAGEA`、よく似た2つの関数があります。
`AVERAGE`は数字だけを計算しますが、`AVERAGEA`は「文字を0」「TRUEを1」として数えます。
この違いが結果にどう影響するか、下のボタンで確かめてみましょう。

もとになるデータ

セル種類
A2100数字
A350数字
A40数字 (ゼロ)
A5欠席文字
A6空っぽ
A7TRUE論理値

計算した結果

AVERAGEの場合

計算の考え方: (100 + 50 + 0) ÷ 3

50
=AVERAGE(A2:A7)

AVERAGEAの場合

計算の考え方: (100 + 50 + 0 + 0 + 1) ÷ 5

30.2
=AVERAGEA(A2:A7)

Part 3: 「条件」を決めて平均を計算しよう

データ分析が本当に面白くなるのは、条件を付けて計算するときです。
「商品」や「地域」を選んで、条件に合うデータだけの平均を見てみましょう。
表やグラフがパッと変わる様子を楽しんでください。

フィルター条件

平均売上:

---

Excelでの書き方:

=AVERAGE(...)

売上データ

全体の平均:
商品地域売上

地域ごとの平均売上グラフ

Part 4: エラーが出たときの対処法

条件に合うデータが一つもないと、`#DIV/0!`というエラー表示が出ます。
これは「ゼロで割り算できません」という意味です。
`IFERROR`という関数を使うと、このエラーを分かりやすい言葉に変えられます。

例:存在しない「商品D」の平均を計算してみます。

Excelでの書き方:

=AVERAGEIFS(...)

表示される結果:

#DIV/0!

Part 5: もっと便利に!プロの技と時短のコツ

Excelの便利な機能と組み合わせると、平均の計算がもっと楽になります。
知っていると便利な3つのコツを紹介します。

1. 計算が早くなる時短のコツ

ステータスバー: セルを選ぶだけで、Excel画面右下に平均や合計が自動で表示されます。ちょっと確認したいときに便利です。

オートSUM: 「数式」タブの「オートSUM」`▼`から「平均」を選ぶと、`=AVERAGE()`が自動で入ります。

2. 「名前」を付けて数式を分かりやすく

セル範囲に「月次売上」のような名前を付けられます。`=AVERAGE(B2:B100)` のような数式が、`=AVERAGE(月次売上)` のように、ぱっと見て意味がわかるようになります。

3. 「色」を付けてデータを分かりやすく

「条件付き書式」という機能を使えば、平均より低い値に自動で色を塗る、といったことができます。データの特徴が一目でわかるようになります。

売上一覧 (平均は150)

100
50
200
250
120

平均より低い数字に色が付きます。

最後のまとめ:関数の使い分け早見表

これまでに学んだ関数の特徴を一覧にまとめました。
どの関数をいつ使えばよいか、この表で確認しましょう。

関数名 こんな時に使う 簡単な書き方 (構文) ポイント
AVERAGE 単純に数字の平均を出したいとき。 =AVERAGE(範囲) 文字や空白は無視されます。一番よく使う基本の関数です。
AVERAGEA 文字を「0」として平均計算に含めたい特殊な場合。 =AVERAGEA(範囲) 意図せず平均が下がることがあるので、注意して使いましょう。
AVERAGEIF 「1つだけ」条件を決めて平均を出したいとき。 =AVERAGEIF(条件範囲, 条件, 平均範囲) 引数の順番に注意が必要です。
AVERAGEIFS 「2つ以上」の条件をすべて満たすものの平均を出したいとき。 =AVERAGEIFS(平均範囲, 条件範囲1, 条件1, ...) 最初に平均を出す範囲を指定します。条件が1つでも使えるので、迷ったらこれを使うのがおすすめです。
IFERROR エラー表示を、分かりやすいメッセージに変えたいとき。 =IFERROR(計算式, エラー時の値) 他の関数と組み合わせることで、表が見やすくなります。

© 2025 さわって学ぶExcelガイド. All Rights Reserved.

コメント

タイトルとURLをコピーしました